”引いて切る”スーパーカット円形替刃式刃物

スーパーカットは円板状の替刃式刃物で、その特徴は棗やボックスなどの内側面の仕上げ削りなど他の刃物ではむずかしい切削がきれいにできることです。本来、木口(こぐち、エンドグレイン)は木端(こば、サイド・グレイン)よりキレイに削ることがむずかしく、木口をキレイに切削する専用刃物等は色々販売されていますが、内側面をキレイに削れるはものはほとんどありません。イギリスのフランク・ステール翁は角棒の先に小さな関節をつけて円形の替刃でクリーン・カットする刃物を考案し、ご自分で製造・販売を続けてきましたが惜しくも2009年にリタイヤし、経営を別会社に譲渡しました。当方はまだ半年ばかりの短いお付き合いでした。この刃物との出会いは、千葉県在住の松田さんのゴブレット製作実演を拝見したことに始まります。松田さんは黒檀等の唐木でワイン・グラス状の杯を木工旋盤を使って削りだし漆で拭いて実用にも観賞用にも供する工芸品を作っています。漆で拭くためには、かなりキレイな切削面に挽かなければならず、特に内側側面の仕上げ削りに使う刃物が注目されました。長い柄を腕の脇に挟んで奥から手前に引くように削るとフワフワの薄い切り屑がでてきました。切削面を触ってもキレイに切れていることが分かりました。ここで使用されていたのがスーパーカット・ユニバーサル1/2"で、以前IKEDAさんから購入したそうですが、現在は販売していないとのことで、直接、フランク・ステール翁に連絡して入手することが適いました。スーパーカットには円板状に刃物が自在の角度に固定できるユニバーサル・タイプと、あらかじめ水平から30度に傾けて、それ以外は変更できない短めなジュニアがあり、角棒も13mmと10mmの2種類があり、13mmの角棒には直径13mmのハイス鋼替刃、10mmの角棒には直径10mmのハイス鋼替刃がついていました。角度の変えることのできるユニバーサルと角度一定のジュニアの違いもありますが、販売を引き継いだ会社はモデルチェンジをしてしまうそうです。当方は、替刃の価格が中身が変わらずに3倍に跳ね上がるので、超硬合金製替刃をつけられるように追加工をしてどちらの替刃も使えるようにして限定発売しています。ジュニア10mm(ハイス鋼替刃1枚付属。10,000円)、ジュニア13mm(ハイス鋼替刃1枚付属。15,000円)、ユニバーサル10mm(ハイス鋼替刃1枚付属。15,000円)、ユニバーサル13mm(ハイス鋼替刃1枚付属。17,000円)。直径10mmおよび13mmハイス鋼替刃(2,000円).。直径10mおよび13mm超硬合金製替刃(2,500円)。


